第19回日本母性看護学会 学術集会のご案内
第19回日本母性看護学会学術集会は、平成29年6月11日(日)兵庫県西宮市の武庫川女子大学中央キャンパスで開催させていただくことになりました。
メインテーマは「ライフサイクルにおけるセクシュアリティ支援 ~多様性の意識化と実践~」といたしました。セクシュアリティとは単なる性行動のみならず人間の関係性をも包含した人としての基本的な権利でもあると認識されています。母性看護学や助産学ではリプロダクティブヘルス/ライツとともに看護実践の基本となる重要な概念でもあります。このセクシュアリティの観点からみると看護援助の対象となる乳幼児期から老年期のライフサイクルにおいて人それぞれにさまざまな課題・問題を抱えていると考えられます。しかしながら、看護職者がセクシュアリティの課題・問題に気づいていてもどう対応したらよいのかわからない場合もあるのではないでしょうか?そこで、多様な性に対して支援も多様であることを意識し、多様な支援を実践するためにはどうしたらよいのか、学会にご参加いただいた皆様とともに探求していきたいと考えております。
プログラムの概要ですが、理事長講演は森恵美先生に高年初産婦への産後ケアについてご自身の研究成果や作成されたガイドラインを踏まえてご講演いただきます。特別講演は、男性更年期や「夫源病」で知られる循環器医師である石蔵文信先生に超高齢社会を迎えたわが国で更年期以降の夫婦関係についてご講演いただきます。教育講演では、文部科学省からの通知「性同一性障害や性的指向・性自認に係る、児童生徒に対するきめ細やかな対応等の実施について」の作成に貢献された日高庸晴先生に「学校等におけるセクシュアルマイノリティの現状と支援」についてご講演いただきます。シンポジウムでは母性看護専門看護師や、女性のがん患者に長年支援してきた経験のある看護師、セクシュアリティに関する教育・研究をされている看護研究者の視点から日々の看護実践への課題や示唆も含めてセクシュアリティ支援の実際についてご討論いただきます。また、交流集会や母性看護専門看護師の実践報告会、ランチョンセミナー、高校生のためのナーシングサイエンスカフェも企画しております。
1日限りの学術集会ではありますが、緑多き中庭で一息つきながら多くの参加者との交流を深め、皆様の看護活動に活用できる学びがありますことを心より願っております。